認知症の診断・治療ため、当院に入院・通院されパレイドリアテストを受けられた患者さんの検査結果および診療情報を用いた医学系研究に対するご協力のお願い
第 1.2 版 2022 年 6 月 12 日
研究責任者兼 実務責任者
慶應義塾大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座
岸本 泰士郎
連絡先電話番号 03-5786-0006
このたび当院では、認知症の方や認知症を心配して来院され、パレイドリアテストを受けた方の診療情報を用いた下記の医学系研究を、医学部倫理委員会の承認ならびに病院長の許可のも と、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。
この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。
本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を「8 お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。
1対象となる方
西暦2012年6月1日から2020年11月30日までに、認知症、軽度認知障害、主観的認知障害により慶應義塾大学病院あるいは分担施設に通院または入院し、パレイドリアテストを受けた患者さんで、かつ検査時の年齢が 20 歳以上の方。
2研究課題名
承認番号:20200302
研究課題名:認知症における幻視の機序解明と新規検査の開発
3研究実施機関
慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 岸本 泰士郎
共同研究機関 | 研究責任者 |
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国立情報学研究所コンテンツ科学研究系 | 佐藤 真一 |
東京歯科大学市川総合病院 | 宗 未来 |
つつじメンタルホスピタル | 古川 将大 |
4本研究の意義、目的、方法
壁のしみや雲などの形がヒトの顔や動物の姿に見える現象を幻視と呼びます。幻視は、レビー小体型認知症の治療効果判定や、アルツハイマー型認知症との鑑別をおこなうために重要と考えられています。幻視を定量する方法としては、パレイドリアテスト(錯視誘発課題)という検査があります。
本研究では、認知症の方や認知症を心配して来院された方を対象として実施されたパレイドリアテストの結果について、画像解析・機械学習を用いた解析を行い、幻視の症状のメカニズムについて検討します。
本研究は診療から得られたデータを国内の複数施設で集積・統合する多施設共同研究です。研究代表施設は慶應義塾大学で、研究計画の立案、データ収集を担当します。当院で集められた患者さんのデータは個人情報を排除した形で共同研究機関である国立情報学研究所に送られ、そこで解析が行われます。
5協力をお願いする内容
本研究では、慶應義塾大学病院および分担施設にてパレイドリアテストを受けた患者さんに関して、パレイドリアテストの結果およびカルテに記載された診断名、性別、重症度、罹病期間に関する背景情報のみを対象としデータ解析いたします。したがって本研究のために新たな検査、治療法が追加されることはありません。
6本研究の実施機関
西暦2021年1月25日〜2025年3月31日
7プライバシーの保護について
1) 本研究では患者さんの個人情報(氏名、患者番号、住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2) 本研究で取り扱う患者さんの検査結果や背景情報(診断名、性別、重症度、罹病期間)は、個人情報をすべて削除し、どなたのものかわからず復元もできないデータ(匿名化データ)として使用します。
3) 患者さんの個人情報と、匿名化した検査結果および診療情報を結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。
4) なお連結情報は当院内のみで管理し、他の共同研究機関等には一切公開いたしません。
8お問い合わせ
本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。また本研究の対象となる方またはその代理人(ご本人より本研究に関する委任を受けた方など)より、試料・情報の利用や他の研究機関への提供の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へのご連絡をお願いいたします。
岸本泰士郎
慶應義塾大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座 特任教授
TEL 03-5786-0006
E-Mail: tkishimoto@keio.jp