精神薬理学研究室

当研究室について 内田 裕之(慶應義塾大学,専任講師)

今日の精神科治療において,薬物療法はその中心的役割を果たしており,その作用・副作用を十分に理解することはきわめて大切です。我々の研究室では,その必要不可欠である薬物療法を臨床的に最大限に有効活用できるように,多岐にわたる研究・教育活動を行っています。また,将来を見据え,新しい治療につながる可能性のある研究も行っています。こうした活動を通じて、一人でも多くの患者様のためになるような情報を世界に広く発信できるように,研究員皆で日々研鑽を積んでおります。加えて,次世代を担う研究者の育成も当研究室の大切な役割です。世界の研究の最前線で活躍できる研究者の育成にも努めています。

研究会・勉強会

月に2回のペースで活発に研究会・勉強会を行っています.また,定期的に国内外から講師を招き,ディスカッションを行っています。

研究

統合失調症,気分障害を中心に多岐にわたる研究を進めています。そのテーマの一部は,下記の研究紹介をご覧ください。研究成果は,国内外の学会で発表するとともに,英文論文として発表しています。

教育

さまざまな講演会を通じて,より安全な薬物療法に関する情報を発信しています。また,モーズレイ処方ガイドラインの翻訳なども手掛け,精神科治療全体のさらなる向上を目指しています。

研究者育成

精神科疾患の十分な解明には、まだまだ時間が必要です。そこで,当然ながら次世代の研究者の育成は極めて重要と言えるでしょう。当研究室では,指導医がきめ細やかに指導するだけではなく,多くの積極的な若手研究員が切磋琢磨する中で,世界に通用する研究者の育成に努めています。

研究員とそのテーマ(抜粋)

冨田 真幸
  • 抗精神病薬の縦断処方調査
角田 健一
  • 高齢者における薬物療法
鈴木 健文
  • 精神科診断治療学一般
岸本 泰士郎
  • 統合失調症再発予防
  • 主に統合失調症治療におけるMedical Decision Making
  • 抗精神病薬副作用研究(特に高プロラクチン血症とそれに伴う身体合併症)
  • 遠隔通信技術の精神科領域への応用(特に高齢者認知機能の評価、強迫性障害への治療、海外在住日本人への支援、引きこもりへの支援)
  • 生物学的・行動学的モニタリングを用いた精神症状評価の開発
野村 健介
  • 計算論的手法を用いた精神症状の再現及び向精神薬の薬理作用の解明
  • AD/HD治療における治療同盟を確立するための手続きについて
仁王 進太郎
  • 双極性障害の診断と治療
  • 統合失調症と気分障害の関係
  • 発達障害と精神病と認知症の関係
菊地 俊暁
  • 画像検査を用いたうつ病治療の予後予測
  • 抗うつ薬の副作用が与える影響と対策
竹内 啓善
  • 統合失調症におけるアウトカム評価の検討(特に症状、副作用、主観的評価について)
  • 統合失調症における抗精神病薬治療の再考(特に用量、投与回数、導入方法、変更方法、維持期治療について)
北畑 亮輔
  • 化学療法と認知機能の関係
中島 振一郎
  • グルタミン酸仮説に基づいた治療抵抗性統合失調症の生物学的機序の解明
平野 仁一
  • うつ病における服薬アドヒアランス
坪井 貴嗣
  • 統合失調症に対する抗精神病薬治療の最適化(効果及び副作用の観点で)
  • 抗精神病薬による治療効果および副作用に関連する遺伝情報の探索
  • 精神疾患に対する漢方薬の臨床研究
藤井 和人
  • パニック障害におけるベンゾジアゼピン系抗不安薬の効果と有害事象
  • パニック障害患者におけるベンゾジアゼピン系抗不安薬および抗うつ薬への精神依存について
多田 光宏
  • 精神疾患における対人葛藤刺激を用いた学習と感情制御の検証
  • 大うつ病性障害患者における重症度の自己評価と医師評価の差と治療転帰
  • 双極性障害における治療の最適化と予後予測
船木 桂
  • うつ病の治療効果・転帰予測
櫻井 準
  • うつ病の治療効果・転帰予測
  • 統合失調症に対する抗精神病薬の用量調節
  • 研修医への聞き取り調査に基づく臨床実習教育の改変研究
新福 正機
  • ベンゾジアゼピン系抗不安薬の長期投与
谷 英明
  • 統合失調症薬物療法の最適化
  • 精神疾患における対人葛藤刺激を用いた学習と感情制御の検証
  • 精神疾患におけるAMPA受容体の局在の検証
長井 信弘
  • 統合失調症における薬の知識とアドヒアランス
  • 精神疾患におけるAMPA受容体の局在の検証
小澤 千紗
  • 予測モデルに基づく処方調整
  • うつとレジリエンス
水野 裕也
  • 抗精神病薬の代謝系副作用とその対応
  • 精神障害を抱える患者におけるレジリエンス
  • 精神病患者の脳内炎症に関するPET研究
吉田 和生
  • 離島と都市部における精神疾患の実態調査
  • 炭酸リチウムの薬物動態解析および血中濃度予測
  • 薬理遺伝学
猪飼 紗恵子
  • 統合失調症とヨガ
岩田 祐輔
  • 治療抵抗性統合失調症
内田 貴仁
  • ベンゾジアゼピン系薬剤の使用実態について
小泉 輝樹
  • 時間薬理学
  • 精神疾患におけるAMPA受容体の局在の検証
田中 謙二
  • 回復のメカニズムの基礎研究
滝上 紘之
  • マウスを用いた側坐核ドパミンD2陽性細胞と行動の関連性についての研究
上野 文彦
  • 依存症者の薬理学
垂水 良介
  • 増強療法の実態調査
  • 外来キャンセルの実態調査
桐野 創
  • 治療抵抗性統合失調症
齋藤 雄太
  • 持効性注射剤の効果
辻井 崇
  • 電気ショック療法とせん妄
尾久 守侑
  • うつ病とkynurenic acid