「うつや不安に伴う特定症状(反芻、強迫観念等)に関する脳波データの収集とスクリーニング・症状定量化技術の開発―パイロット試験―」へのご協力のお願い(健常者ボランティアの募集)

慶應義塾大学医学部 医科学研究連携推進センターでは、慶應義塾大学理工学部が製作したウェアラブル脳波計を用いて、うつ病、不安症、強迫症などで見られる特定の症状が生じた際の脳波を測定し、定量的に評価するため、広く健常者ボランティアを募集しております。皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。

1対象となる方

18歳以上の男女で、これまでに、精神疾患と診断されたことのない健康な方。なお、健常者として応募していただいても研究にご参加いただけない場合があります。

2研究課題名

うつや不安に伴う特定症状(反芻、強迫観念等)に関する脳波データの収集とスクリーニング・症状定量化技術の開発―パイロット試験―

3研究実施機関

慶應義塾大学医学部 大学院医学研究科付属医科学研究連携推進センター
共同研究機関:京都府立医科大学

4本研究の意義、目的、方法

現代の医学領域の多くは、採血や画像検査などの客観的な指標を用いて診断を行ったり治療の効果を判定したりします。しかし、精神・神経科ではこのような客観的な指標がないため、患者さんと医師との会話から症状を聴取したり、症状を評価するためのテストを行ったりして、診断や治療効果の判定を行います。これらの評価方法は評価者の技術や経験年数によって評価にずれが生じることがあるという問題がありました。
脳は多くの神経細胞が微弱な電気信号を発して情報のやり取りを行っており、頭皮に接着した電極から脳の電気信号を測定する検査を脳波検査といいます。古くから精神疾患の患者さんの脳波には特徴があり、診断や重症度判定に役立つ可能性があるという研究報告がありました。しかし、研究の結果が必ずしも一致していなかったこと、さらに、脳波検査は密閉された空間で長時間横になって測定する必要があったことなどから、あまり一般的には用いられてきませんでした。しかし近年では装着が非常に簡単で、かつ、安静にせずに、話したり動いたりしながら脳波の測定が可能な簡易型脳波計測装置が開発されています。また、得られた脳波の解析方法についても、従来行われてきた一般的な統計を用いた比較だけでなく、大量のデータから機械が学習しながら最適な分類方法を考えるような機械学習と呼ばれる解析技術が行われるようになってきました。
本研究では、このような簡易型脳波検査装置を用いて、脳の頭頂の脳波を計測します。安静に座った状態での計測や実際の訓練・治療を行っている最中の脳波を計測することで、うつ病・不安症・強迫症および関連障害の患者さんの脳波の特徴を見つけることを目的にしています。健常者で参加者の皆さまには、訓練時の身体の動きや活動がどのように脳波信号に影響するかを、患者信号と比較をするために、患者さんの訓練時と同様の行動のみを再現してもらいます。

5協力をお願いする内容

本研究では、ヘッドフォン型ウェアラブル脳波検査装置を用いて、医療施設内と、ご自宅の2ヶ所で、複数の条件下での脳波を測定いたします。具体的には、安静に座った状態での計測や、「反芻に焦点を当てた認知行動療法」の最中、および「強迫症の治療で行われる曝露反応妨害法」の最中(あるいはこれらのホームワーク中)で行われる行動を再現して頂き、その際の脳波を計測します。また、医療施設での計測では、医師あるいは心理士による抑うつ症状や気分などに関する面接も受けていただきます。データ収集の頻度と回数は、医療施設で1回から5回、自宅で1回から10回とし、それぞれ1週間以上の間隔を空けて行います。ご協力の謝礼として、医療施設における計測では5000円相当の、自宅計測では1000円相当の金券をお渡しします。

6本研究の実施期間

研究実施許可日(通知書発行日)から西暦2030年3月31日まで

7プライバシーの保護

この研究で収集するデータは、個人を特定できないように厳重に管理されます。データは厳重に管理し、個人情報が流出しないように、最大限の配慮をしております。なお、学術学会や専門学術誌などに公表する際にも、個人が特定されることはありません。

8お問い合わせ

この研究への参加ご希望の方、研究に関するご質問や、さらに詳細について知りたい方は、お問い合わせフォームに研究課題名を明記の上、ご送信いただくか、下記へご連絡ください。

研究責任者 岸本 泰士郎
臨床研究機関名:慶應大学医学部 大学院医学研究科付属医科学研究連携推進センター
住所:〒106-0041東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ森JPタワー7階
役職:教授
電話:03-5363-3492